明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常79 明日は1月17日です

こんにちは。

 

今回はまず訂正から。

前回の投稿で「大学入試センター試験」と表記しましたが、昨年度から名称が「大学入学共通テスト」に変更されているのですね。この改革は、計画段階では、記述式の問題を大幅に取り入れるとか、英語に関しては民間試験の利用などが検討されていましたが、さまざまな理由により結局そのほとんどが断念というかペンディングになったため、私自身の頭の中で「ほとんど変更がない」と意識してしまい、ついつい旧名称を使ってしまいました。大変失礼しました。

それからもうひとつ。これは訂正ではなく補足です。前回の投稿の主旨は、入試の絶対的な公平性を確保するというのは困難なことなのだから、当事者にとって納得できるような取り扱いを目指すべきだ、というものでした。しかしその具体策についてはほとんど触れませんでしたね。

通常通りの試験(共通テストと二次試験)を受験する人と、共通テストを受けられなかった人との不公平感を少しでも解消し、不安感を払拭するには、後者を入学定員とは別枠で合格基準を設けて、別途合否判定するしかありません。つまり、前者の定員からいくらかの人数を後者に回すために空けておく、というようなことをすると、合否ラインぎりぎりになった受験生にとっては大きな問題となる可能性があるからです。

ただし、この措置にはひとつ条件があります。

実は、文部科学省は各大学(国公立、私学共通)に対して、入学者数の管理を徹底することを求めています。つまり、あらかじめ公表されている入学定員に対して、実際の入学者数が多すぎた場合、大学としての評価が下がり、運営交付金(私学の場合は私学助成金)にも悪影響が及ぶようなペナルティが課される、というものです。これは、いわゆる「詰め込み教育」を排して「教育の質的保証」を行うと同時に、今後激化する大学間競争に一定の歯止めをかけようとするものなのです。

この方針そのものについても色々と議論があるかもしれませんが、とにかく、この方針が絶対的なものとして維持されてしまうと、今回のようなイレギュラーな入試を行う時には、各大学は柔軟な対応ができなくなってしまう可能性があるわけです。予定していた方式とは異なるルートで入学してくる学生がどの程度の数になるのか、今の段階ではわからないわけですからね。

ですから、文部科学省としては、早めに各大学にこうした措置を少なくとも今年度は取らない、ということを表明するべきなのです。そうすれば、現場は安心して、さまざまな対応をとることが可能になるだろうと思います。

 

それにしても、昨日から始まった共通テスト、色々と大変なようですね。東京では試験会場近くで高校生による傷害事件が起きてしまいました。また、トンガ近くで起きた火山噴火の影響で、日本にも大きな津波が来るかもしれない、とのことで、沿岸部の公共交通に影響が出たり、一部の会場で試験そのものが中止になるなど、まさに想定外の事態が次々と発生しています。とくに前者に関しては、被害にあった2人の受験生はもちろんですが、おそらくその周囲にいたであろう他の受験生に大きな精神的ショックがあったでしょうから、これをどのようにフォローしていくのか、大事なポイントですね。

 

火山噴火という言葉からすぐに連想してしまったのが、1995年の阪神淡路大震災でした。明日、1月17日であれから27年になるわけですが、あの時のショックはいまだに忘れられません。そして、まさかその16年後にはそれを上回る大きな被害を出す地震が発生するとは思いもしませんでした。

私はもともと関西出身なので、当時神戸やその周辺にはたくさんの知り合いが住んでいたのですが、周囲には、幸い亡くなった方はおられませんでした。しかし、さまざまな被害にあわれた方は多数に上りましたし、「知り合いの知り合い」の中には残念ながら命を落とした方もいらっしゃいます。

今ここで、当時の思い出を色々と勝手に書き連ねるのは、被害にあわれた方に対して何となく失礼な気がします。その代わり、というわけではないですが、今日、そして明日は、自分の心の中で、あの日あったことを思い起こして、静かに過ごしたいものです。

 

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。