明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常136 すべての猫好きに捧げます

こんにちは。

 

ようやく朝晩は少し気温が下げるようになり、熱帯夜からは解放されつつありますね。やれやれ、です。でも、まだまだ昼間はかなり気温が上がる日がありますし、これからは台風のシーズンになりますから、油断はできません。皆さん、お気をつけてお過ごしください。

 

ところで突然ですが、あなたは犬派ですか? それとも猫派ですか?

日本ペットフード協会の調べによると、日本における犬と猫の飼育頭数は、ここ数年で大きく様変わりしたそうです。下のグラフを見ても明らかなように、猫の頭数が犬を逆転して、しかもその差はどんどん開きつつあるのです。(グラフは2018年までのものですが、最新の2021年度調査では、犬約710万頭、猫約894万頭となっており、その差はどんどん開いています。)

 

この理由は、いくつか考えることができます。

犬の場合は、たとえ小型犬であっても、毎日散歩させることが必要であり、飼い主にとってはそれなりに負担になります。とくに、高齢者の場合、最初は自分の軽い運動のために犬を飼って、散歩させるものの、次第に自分の体が動かなくなってくると、それが億劫になってしまいます。これに対して、猫は家の中で過ごすことが多いですし、散歩させる必要はありませんから、飼い主にとっては気楽なものです。共働き世帯の場合、これはとくに大きなメリットになるかもしれません。

また、犬と猫の平均寿命はほぼ同じ(14歳~15歳)なのですが、その生涯にかかる飼育費用には大きな開きがあります。飼育平均費用は、犬が年間35万円。猫は17万円ぐらいになるそうです。(アニコム損害保険株式会社による調査)ちょっと言い方は悪いかもしれませんが、景気低迷が長期化している中で、飼う側にとってはコスト面で猫の方が随分有利なのです。

さらに言うなら、日本の住宅事情があります。都市部ではマンション住まいの方が多くなっていると思いますが、多くのマンションではペットの飼育を禁止しています。にもかかわらず、管理規約等に抵触することは承知の上で飼おうとすると、ほとんど家から出さなくてもよく、鳴き声も小さいため、近所に迷惑が掛かりにくいと考えて、猫を選択する人も少なからずいらっしゃるようです。

私は、犬も猫も好きなのですが、マンション住まいなので、どちらも飼っていません。ただ、動物の写真集を眺めたり、YouTubeやテレビ番組でその映像を見たりするのは結構好きです。「もちまる日記」というのをご存じですか? 「もちまる」君とはスコティッシュフフォールドという種類の猫の名前なのですが、その飼い主(本人は下僕と称しています)がこの猫の様子を毎日YouTubeにアップしており、ギネスブックから「最も視聴された猫」として認定されるほどの人気になっているのです。ちなみに、その登録者数は約200万人、動画の総再生数は13億回を超えているそうですから、驚きですね。

犬や猫の写真を専門にしている写真家もたくさんいらっしゃいます。それだけ「売れる」ということなのでしょうが、そんななかで、最も光っているのは岩合光昭さんでしょう。この人は、必ずしも猫専門というわけではなく、若い時は、犬はもちろん、アフリカにすむ野生動物の写真も積極的に撮っておられたのですが、今では猫専門のようになっています。NHK-BSで毎週放送されている「世界ネコ歩き」をずっと担当しておられるのも大きな要因でしょう。(この番組、あまりにものんびりしているので、私はすぐに眠くなってしまいます。)

では、この人の撮る猫は、他の写真家のそれとどこが違うのでしょうか? それは一言でいえば、「可愛さをではなく、自立した猫の姿を追いかける」ということに尽きます。岩合さんの撮る猫は、イエ猫であろうと、ノラ猫であろうと、また地域猫(特定の飼い主がいるわけではないが、そのコミュニティの中で色々な人からエサをもらい、気ままに生きている猫)であろうと、みんなとても凛々しい顔をしており、まったく人間に媚びる気配は見せません。中には百戦錬磨の喧嘩好きなのか、傷だらけの顔をしている猫もいますが、その堂々とした姿には、「お前ももっとしっかりしろ」と言われているような気がしてきます。

猫という生き物は、もともと勝手気ままな奴が多く、必要以上に人間に甘えることはしません。(生まれてからずっと家の中で暮らしていて、飼い主以外の人間も他の猫もまったく知らない、という場合は、逆に極端な甘えん坊になるみたいですが) 岩合さんはそうした猫の本質を見事にすくい取った写真を私達に見せてくれるのです。もちろん、それぞれの猫は愛くるしく、かわいいのですが、その根底にある自立意識のようなものが感じられる眼差しに、心奪われるのです。

最後に、猫好きの方にお勧めしたい曲とそのミュージック・ヴィデオをご紹介します。それは、打首獄門同好会という3人組ロック・バンドによる「猫の惑星」という曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=ASkbzw95d9g

余計な解説はつけませんので、とにかく一度見てください。

この、なんだか恐ろし気な名前のバンド自体、非常にユニークな曲をたくさん発表しており、私はけっこう好きなのですが、それについては、また別の機会に譲りましょう。

 

今回も、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。