こんにちは。
日中の気温が20℃を超えるようになって、一気に春から初夏に向けて季節が動く気配がしていますね。この季節、桜は多くの場所で見ごろを過ぎたと思いますが、代わりに色々な花が「今度は自分の出番だ」とばかりに芽吹いてきます。間もなく青紅葉も盛りになるでしょう。この新緑の季節、外を歩いているだけでエネルギーを感じられるようで、私はけっこう好きです。
さて、そんな気持ちの良い季節ですが、つい先日、とてもショッキングなニュースが流れてきました。それは、和歌山県知事だった岸本周平氏が68歳という若さで亡くなったというものです。死因は敗血症性ショック。4月11日に腰の痛みを訴え、万博開会式への出席は見合わせたものの、13日には「関西パビリオン」オープニングのイベントで神輿を担いでいました。しかし翌14日に知事公舎で意識不明の状態で倒れているところを発見され、そのまま県内の病院のICUに運ばれ、意識が戻らないまま集中治療を受けていたものの、15日午前中に亡くなってしまったそうです。年齢の若さ、倒れてから亡くなるまでの時間の短さ等、とくに周囲の方々にとっては青天の霹靂としか言えないあっという間の出来事だったでしょう。
私自身はこの方のことをほとんど存じ上げませんでしたし、そもそも和歌山県知事がどんな方なのか、とくに関心ももっていませんでしたが、これには驚きを隠せませんでした。
というのも、私が罹患している多発性骨髄腫は、敗血症と決して無縁ではないからです。
そもそも、敗血症とは、何らかの細菌やウイルスに感染することによって、全身にさまざまな影響が現れ、体の重要な臓器の機能が障害を起こす病気のことです。
通常の感染症では、のどや鼻、気管など一部の臓器に症状が出るのにとどまることが多いのですが、敗血症では、こうした局所的な症状だけではなく、体温の異常、心拍数の上昇、白血球数の異常等、全身のさまざまな臓器不全が起きてしまいます。そして、生命を脅かすような低血圧に陥るのが敗血症性ショックです。重度の敗血症性ショックに罹患してしまうと、それによる死亡率は日本では約30%、世界の事例を見ても5人に1人に及ぶということですから、その恐ろしさは理解できるでしょう。しかも、死亡に至るまでの期間が、岸本氏の例を見てもわかるように、とても短いのです。
このブログでも数回取り上げてきた同じ病気に罹患している俳優の佐野史郎さん、現在では病状は落ち着き、どうやら寛解状態で推移しているようですが、一時期敗血症にかかってしまい、「腕や太ももに剣山を押し付けられているような猛烈な痛み」に苦しめられたそうです。40℃前後の高熱も2週間近く続き、さすがに「もう駄目かもしれない」「早く楽にしてくれ」と思ったということですから、本当に苦しかったのでしょう。
もうおひとり、敗血症を患った人を紹介しておきましょう。それは、同じく俳優の渡辺 徹さんです。ただ、この人の場合は多発性骨髄腫からの合併症ではありません。彼の場合はもともと糖尿病の持病があったそうで、それが原因だったと考えられています。まあ、もともとの病気罹患の確率から考えて、多発性骨髄腫等がんの中でも比較的症例が少ない病気に比べて、糖尿病を患っている人の方が圧倒的に多いのは事実ですから、おそらく糖尿病からの感染症罹患→敗血症→敗血症性ショック→残念ながら死去というパターンの方がより注目すべきことなのでしょう。まったく、「糖尿病は万病のもと」ということに改めて気づかされますね。(岸本氏の場合は、持病が何であったのかは公表されていません。念のため。)
まあ、それはともかくとして、敗血症にかかる人の特徴としては、何らかの原因により、免疫力がかなり低下してしまっていることが挙げられます。他の病気治療のための薬がその要因となることも珍しくないのです。
私自身、免疫力の低下が副作用として出ることをあらかじめ説明されている薬の服用や点滴を受けているので、これはまあ、止むを得ないことだとも思っています。免疫力を上げるための薬もあり、これを服用することを勧める医師も多いです。しかし、それが長期間にわたって十分な効果をあげることはさほど期待されていないのが現状なのです。(ただし、テレビでよく宣伝しているような健康食品や医薬部外品では、ちゃんと認証されている薬よりも、効果はさらに限定的です。)
では、どうすれば敗血症のリスクを回避できるのでしょうか。
これは、コロナ禍の時期に推奨された、手洗い(手指消毒)やうがい、そしてマスクの着用等がもっとも現実的です。私の場合、この年末年始にかけて、肺炎を患ってしまったのですが、あれも外出の際に少し油断してマスク着用をサボっていたことも要因のひとつではないか、と反省しています。今思い出すと、恐ろしいことです。
また、かなり信用度の高いワクチンの開発が進んでいる細菌やウイルスに関しては、そのワクチン接種を怠らないということも必要なのかもしれません。(私の場合も、主治医からは、ワクチン接種をしないという選択肢など考えられないです、と言われていました。ただ、その後上記のように肺炎にかかってしまったため、結局この冬はコロナ・ワクチンの接種はしないまま時が過ぎてしまいました。)
ただ、ワクチンは万能ではありません。例えば、コロナ・ワクチンの接種を受けた経験のある方ならわかっていらっしゃると思いますが、あれにはさまざまな副反応が報告されており、一晩だけ熱が出た等という比較的軽いものを含めると、相当な数にのぼるようです。
そしてさらに深刻なのは、後遺症の存在です。先日厚生労働省が発表した資料によると、今年3月時点でワクチン接種後の後遺症(健康被害)として認定された件数は9031件にも及ぶそうです。しかもそれは一時的なものではなく、かなり長期間にわたって患者を苦しめ続けるのです。これまで日本では、のべ約4億回の接種が行われたそうですが、現在救済を求めている人はさらに13000人にも達しているそうです。また、死亡者数に関しては、これまでに約800人が報告されているのですから、これは、もっと大きな社会問題として、つまり「コロナは決して明けていない」ということをマスコミ等が取り上げるべきだと思うのですが、どうでしょうか。
さらに厄介なのは、この健康被害が他の病気の症状と似通っているものが多く、その因果関係を立証するのがきわめて難しい、という事情もあるようです。もちろん、医師や行政の側もこうした事例の申請処理には慣れていないので、彼等を一方的に責めるのは少し可哀そうな気もしますが、実際に苦しんでいる患者のことを考えると、何とか仕組みの改善に向けての工夫をしてもらいたいところです。それが、次に起こりうるパンデミック対策の基本となるのです。ひいては、今回ご紹介した敗血症のリスクを少しでも減らすことができるはずです。そうでなければ、これまでに健康被害に遭われた方、そして残念ながら亡くなってしまった方の経験が無駄になってしまいますから。
今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。