明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常30 免疫力の話

こんにちは。

 

先週金曜日あたりから、全国的に大雨となってしまいましたが、皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか。私の住んでいるところでも、「避難指示」が出たりしていますが、我が家はマンションの6階なので、幸いにも河川の決壊等による浸水被害とは無縁です。ただ、毎年のように起きる洪水や浸水被害とそれに伴う土砂災害をニュースで見るたび、水がもつ、とてつもなく大きな力に圧倒され、それをただ見ていることしかできない人間の小ささを痛感させられます。

それにしても、この時期に大雨が降るって珍しいですよね。やはり、気候が大きく変動しているのでしょうか。昔のSF小説や映画によく描かれていましたが、それほど遠くない将来、人間は、巨大な透明ドームで覆われた都市の中でしか生活できなくなるのではないだろうか。あるいは地下に巨大都市を建設するのか・・・などと、かなり悲観的な妄想が膨らんでしまうのも、こんな時です。

 

私は先週金曜日、新型コロナのワクチン接種(2回目)を受けてきました。モデルナ社製のワクチンのため、1回目から4週間空けての摂取となりましたが、幸い今のところ副反応らしきものはほとんど出ていません。あえて言うならば、注射を打った方の腕が少しだけ痛くなったのですが、その痛みも今日はほとんど引いています。私の周辺の人達は、ほとんどが2回目に高熱を出しており、覚悟していたのですが、なんだか拍子抜けの気分です。もっとも、接種後1週間も経過してから痛みが出てくる「モデルナ・アーム」というのもあるそうなので、完全に安心してしまうのはまだ早いようです。

まあ、いずれにせよ、これで一段落という気持ちがあることも事実です。厚生労働省の発表によると、8月13日現在までで、2回摂取を終えた人は、日本全体の約30%ですが、65歳以上の高齢者等を除くと、まだ10%少しに留まっているそうです。こんな数字を見ると、早く接種が全国の希望者全員に行われることを願うと同時に、「一歩先に進んだ」という変な優越感が生まれてしまっている自分に気づいたりします。まったく、しょうがない奴ですね。困ったものですね。 苦笑

 ただ、2回摂取したからといって、「これでもう安心!」とばかりにマスクを外してしまうことはできないですよね。接種していても、感染したり、人に感染させたり、というリスクは残っていますし、デルタ株にラムダ株、と次々に新種の強力な変異株も出てきています。それに、接種によってできる抗体は、時間の経過とともに、だんだんと力が弱くなってしまいます。

やはり、今の事態を根本的に解決するには、一刻も早い治療薬や治療法の普及がカギになります。最近は、抗体カクテル療法というものが注目されていますが、今後の新規株による感染拡大や、その治療法が体に合わない人もいるだろうということを考えると、ひとつの薬や治療法に頼りきるのではなく、さまざまな方法で、たとえ感染しても重症化しないように抑え込む手だてが確立されていく必要があるでしょう。製薬会社等には、ぜひ、競い合って研究開発を進めてもらいたいものです。

 

私の場合、基礎疾患があるため免疫力が低下している、ということで、ワクチン接種は一般の方よりも少し早く受けることができました。がん患者のほとんどは抗がん剤を使用しており、それはほぼ間違いなく、免疫力を低下させてしまうのです。せっかくがん治療や手術がうまくいっても、その後肺炎等にかかって体調を崩す人は意外なほど多いのです。まあ、私自身その経験をしてしまったわけですので、その怖さはよくわかります。(山崎豊子さんの名作『白い巨塔』でも、術後肺炎が大きく扱われています。あれは、手術がうまくいったからといって、医師が安心してしまった場合の最悪のケースですね。)

このブログでも、これまでに何回か免疫力という言葉を使ってきましたが、目に見えるものでもなく、自覚症状があるものでもありませんので、自分にどの程度の免疫力があるのか、病気をしていない方のほとんどは「わからない」というのが本当のところだと思います。血液検査で、IgG、IgA、IgMといったものの数値を測れば、おおよそのことはわかるのですが、通常の健康診断では、ほとんどの場合、これらを計測することはないと思います。(人間ドックだとどうなのかな? よくわかりません。)ただ、免疫力をつかさどる基本となるのは白血球です。ですから、この値が小さいということは、それだけ免疫力が小さくなってしまっている可能性があるわけで、注意が必要ですね。

人間の免疫力はティーンエージャーの頃が最高で、20歳を過ぎると、健康体であっても徐々に低下していくようです。ですから、自分は体力がある、とか健康には気をつけている、とかいう方も、過信せず、マスクの装着等をこれまでと同様心がけてください。それは、自分のためだけではなく、家族や友人、取引先など周囲の方のためでもあるのですから。

 

今日はここまで。

話がわりと最近のことになってきましたので、今後は投稿のペースを少し落とすかもしれませんが、引き続きよろしくお願いします。

 

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。