明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常163 サンタクロースは今どこに?

こんにちは。

 

クリスマスが間近ですが、日本中天気が荒れ模様で、大変なことになっている地域もありますね。この週末はどうなるのでしょうか。「ホワイト・クリスマス」程度なら良いのですが台風並みの風が吹き荒れる寒波は勘弁してもらいたいものですね。とくに雪の多い地域の方、くれぐれもお気をつけください。

 

ところで、クリスマスと言えばすぐに思い浮かぶのがサンタクロースです。

サンタクロースの起源は、4世紀ころに今のトルコに実在していたニコラウス神父という方だったことは、今や定説になっています。この人は元来大変子供好きで、とくに親のいない子供たちを助ける活動を積極的に行っていたそうです・

ある時、3姉妹のいる大変貧しい家庭が、いよいよ金策に行き詰まり、この姉妹たちを身売りすることになってしまったのですが、ニコラウス神父は、これを助けるために、この家の煙突から3枚の金貨を投げ入れたのです。その金貨は暖炉に置いていた靴下の中に落ち、これによって身売りは避けられた、という逸話(伝説?)が残っていて、これが現在のサンタクロースのイメージの原型になっているのです。その後、この話がヨーロッパじゅうに広がり、その地域の民間信仰・伝承と融合する形で、次第に物語が形作られていったのです。なお、彼の命日である12月6日は聖ニコラウスの日として、今でも各地で祭が開かれているそうです。

多くの山間地域で行われている聖ニコラウス祭では、善の象徴でもあるニコラウスが悪の象徴でもある「クランプス」という怪物を引き連れて、村中を回るのですが、このクランプスが、容姿も役割も日本の「なまはげ」とそっくりで、悪い子供をひどく懲らしめたり、連れ去ってしまったり、という暴れ方をするそうです。子供たちに善と悪をはっきりと教えるという大事な意味を持っているのですが、この衣装が、大人から見てもかなり本気で恐ろしいのです。興味のある人はネットで検索してみてください。色々写真が出てくるはずです。

聖ニコラウスがなぜクリスマスと結びついたのか、そしてフィンランドに住んでいることになったのかについては諸説あるようですが、1927年にフィンランドのラジオ局が冗談で「サンタクロースはコルヴァトゥントゥリ(フインランド・ラップランドの山の名前)に住んでいる」と発表したことがきっかけだとも言われています。

また、太った体に白いひげ、そして赤い服という一般的なサンタクロースのイメージが広がったのは、1931年にアメリカのコカ・コーラ社がプロモーション材料として赤と白を基調としたサンタクロースの絵を使用したことが契機となっているようです。冬にもコーラを飲んでもらうためにかなり強力な販売促進を行ったのですね。ただし、赤い衣装そのものは、聖ニコラウスが儀式で着用していた服に端を発するという説もあります。

このように、少し調べてみるだけでも、サンタクロースにまつわる話はさまざまなヴァリエーションがあり、由来や歴史にも色々な説があるようです。ただ、イメージが定まっているようで、実はよくわからないことが多いからこそ、人々の想像力を掻き立ててくれる、魅力的な存在になっているのかもしれません。

小さいお子さんだったらきっとこんな疑問を持つでしょう。

「サンタさんって本当にいるの?」

「普段は何をしてるの?」

「子供たちにあげるプレゼントはどうやって集めてるの? そのお金はどうしてるの?」

「1日で世界中の子供にプレゼントを渡すなんて無理だよね? だったら、サンタさんは一人じゃなくて、たくさん仲間がいるのかな?」

こういった疑問について、あれこれと妄想をふくらませて、新たな物語を考えていくのも楽しいですよね。

ちなみに、アメリカの航空宇宙防衛司令部(NORAD)は1955年から毎年クリスマスイブに、サンタクロースが今どこの空を飛んでいるのか、レーダー等を使って追跡し、公開するという任務?を果たしています。インターネットで情報は見られるようになっていますし、InstagramなどのSNSを通じて、その動きを知ることもできるそうです。世界情勢が殺伐としているだけに、こうした公的な機関が遊び心を忘れないでいてくれることには、なんどかほっとさせられます。詳しくは、以下のサイトを見てください。

 

 

https://unavailable.jp/norad-tracks-santa-2022/

 

今回も、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

NORADのサンタクロース追跡プロジェクト

 

都ホテルオークラのクリスマス・ツリー