明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常 236 あべのハルカスと天王寺動物園

こんにちは。

 

早いもので3月になってしまいました。ということは、能登地震からちょうど2か月。そして、ロシアのウクライナ侵攻からは2年が経過しました。また、パレスチナガザ地区での死者は遂に3万人を超えてしまったそうです。こんなことに「キリの良い数字」などというものはないのですが、色々なことを考える機会にはなります。できるだけ落ちついた気持ちをキープしながら、ニュースに接し、一方的だったり、極端だっ

たりする報道やSNSの書き込みには振り回されないようにしていきたいものです。

 

前回は、円空の仏像について自分なりの感想というかまとめを書きました。あくまで私見ですので、私とは異なる見方をされた方もたくさんいらっしゃると思います。この展覧会は、4月7日まで開催されています(巡回開催はないようです。)ので、興味を持たれた方は、あべのハルカス美術館までどうぞ。

 

さて、円空展はとてもパワーに満ち溢れたものですが、100体以上の仏像を鑑賞すると、さすがに疲れてきます。そこで、昼食後、ビル内58~60階にあるあべのハルカス展望台に出かけて、ぼんやりと過ごすことにしました。あべのハルカスという建物、10年前に建てられたのですが、高さは300mで、昨年までは日本でもっとも背の高いビルだったそうです。(現在は、東京の麻布台ヒルズ 森JPタワー が330mで一位となっています。)

高速エレベーターで上まで登ると、さすがに「高いなあ」というとても単純な感想しか湧いてきません。ここは360度すべての角度が見えるのですが、やはり高層ビルが立ち並ぶ北側(梅田方面)の見晴らしが最もよいようです。もちろん、堺方面が見える南側、天気が良ければ生駒山がくっきり見える東側、そして大阪港方面を見下ろす西側も悪くはないのですが、300mはあまりにも高すぎて、折角の眺めが遠すぎるのです。梅田方面は、ある程度高いビルが並んでいるので、ここからの眺めも、ちょうど良い感じになります。また、真下には天王寺動物園の緑も見えます。ただ、60階にはベンチなど、ゆっくり座る場所はちょっと少ないようです。そこで58階まで降りると、カフェがあり、ゆったりできる椅子もたくさんあります。カフェにはパイン飴(阪神タイガースの岡田監督が好きだ、ということで昨年話題になったやつですね)を砕いてトッピングしたソフトクリームを売っていました。400円という値段は、こういうところにしてはさほど高くなかったので、「話題作りに」と思って買ってみたのですが、けっこう美味しかったですよ。

そもそも58階の眺めは60階とさほど変わりませんので、まあ、ここで十分ですね。(ただ、エレベーターで一度60階に上らないと、ここには来れません。)

そんなわけで、58階のベンチでしばらくぼんやりと過ごしていました。天気も良かったので、とても気持ちが良く、そんな中で円空仏を思い出すのもまた一興です。ただ、「今ここで大地震が起きたらどうなるんだろう」という考えがふと頭をよぎってしまいました。もちろん免震構造にはなっているのでしょうが、相当の揺れが襲うのは容易に想像できます。周りを見渡して、「あのテーブルや植木はひっくり返るどころか、遠くにまで吹っ飛ぶんだろうなあ」とか「カフェはほとんどの食器が割れてしまうんだろうなあ」とかリアルにその映像が頭に浮かぶにしたがって、恐ろしくなってしまったことは否定できません。

あべのハルカス展望台から北側を望む

あべのハルカス58階から60階の様子


そんなこともあったため、30分ぐらいで下に降りてきましたが、もう少しほっこりしたかったので、すぐ近く(と言っても徒歩10分ぐらい)の天王寺動物園を訪れることにしました。ここにははじめて来たのですが、街中にもかかわらず、予想していたよりもはるかに大規模で、ちょっと驚きました。ただ、あちこちで工事を行っている最中だったのがちょっと残念でした。おそらく、来年に迫った関西万博の開催に合わせてリニューアルをしようとしているのでしょうね。

昼過ぎということで、哺乳類動物の多くは、食事が終わった後の「お昼寝タイム」に入っていて、動きが何となく鈍かったようです。そんななかで活発に動いていたのがフラミンゴ。そしてペンギン達。とくにペンギンの飼育棟は、つい最近、「空を飛ぶペンギン」と題して、水中を高速ですいすいと泳ぎ回る彼らの姿を見ることができ、とても癒されました。こういう見せ方は、東京・池袋のサンシャイン水族館名古屋港水族館にもありますが、地上でゆっくりよちよちと歩いている姿とのギャップは、本当に見応えがあるものです。

天王寺動物園にて(以下も同様)



最近は、北海道・旭川にある旭山動物園の改革をきっかけに、全国の動物園が展示方法に工夫を凝らし、地元の親子連れをターゲットにするだけでなく、観光スポットとしても見直されつつありますが、どうしても多額の費用がかかり、パンダ等多くの入場者を「呼べる」動物の入手も困難なところでは、これからもさまざまな取組が行われていくのでしょう。また、公立の植物園や博物館、美術館、さらには図書館等のなかで、既に設立から長い年月が経過しているところも、こういった取組から学べることはたくさんあるでしょう。

 

そんなわけで、色々と趣の異なるところを見て回ることができ、充実した一日でした。今年も、色々な展覧会めぐり、寺社巡りをしていきたいと思っています。その全部をこのブログで投稿することはできないかもしれませんが、機会を見つけて少しずつ取り上げていきたいと思っています。

 

今回も、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。