明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常

元大学教員が綴るこれまでの経過と現在 。なお、入院と本格治療の経験については、00から34あたりまでをお読みください。 。

明日を生きる多発性骨髄腫患者の日常05 入院生活を快適にするために

こんにちは。毎日うっとうしい天気が続きますね。7月としては、気温は少し低めのような気がしますが、とにかく湿度が高い。

薬のせいで免疫力が低下している私にとっては、コロナ禍と天候不順のダブルパンチで、どうしても家に閉じこもりがちになってしまいます。でも、こんな時だからこそ、少しでも快適に日常生活を送ることを考えないといけないですよね。

 

というわけで、今日は入院が長く続いた時の、病院での過ごし方について。少なくとも数か月間は自分にとって大切な居住空間になるわけですから、できる工夫はしていきましょう。

 

以下、私の経験から少しだけ書いていきます。

 

1 個室か?相部屋か?

どちらを好むかは人によって違います。

個室の場合は、

・プライバシーはかなり保たれる

・他人の会話や物音を気にしないですむ

・消灯時間、起床時間に多少の融通が利く

・病室での電話(通話)もたいていは可能

・病院にもよるが、1日1万円弱の費用が掛かる

・静かすぎて、孤独な気持ちに襲われるかもしれない

他方、相部屋の場合は

・余計の費用は掛からない

・いろいろと物音が聴こえることもあるが、その分、常に人の気配を感じられる

・自分が大きな物音を出さないよう注意する必要がある

・トイレや洗面台は共用

メリット、デメリットをよく考えて選んでください。なお、相部屋の中でも、窓に面しているベッドが好きだ、トイレに近いベッドが良い、同室の患者のいびきが耐え難いほどうるさい、等の要望はあるかもしれません。「あの場所がいいな」と思うところがあれば、看護師さんに相談してみてください。空きがあれば、対応してもらえるかもしれません。

 

2 食事

病院で出される食事は治療やリハビリの一環でもあるので、基本的には出てきたものを残さず食べる、ということになりますが、病院内のコンビニでおやつ等を買ってくる人も少なくありません。ただし、必ず医師や看護師さんに相談してください。それを守りさえすれば、多少は糖分や塩分を補充することは可能です。

それから、食事後は、体調が許せば、なるべく自分でお膳を下げるようにしてください。お膳を返すための台は、たいてい廊下においてあります。(これはあくまで、体調に余裕があれば、の話です。無理はしないでください。)

 

3 病院内でのコミュニケーション

入院すると、主治医の先生と話をする時間は極端に少なくなります。とくに、多発性骨髄腫の場合は、血液検査や尿検査のデータを基に診断が行われるので、主治医は必ずしも患者にきめ細かく接する必要がなくなるのです。とは言っても、平日は少なくとも一日に一回は様子を見に来てくれます。どの時間帯に来るのかをおおよそ把握しておいたほうがよいと思います。ちなみに当時の私の主治医は、診療開始直前の午前8時すぎに毎日顔を出してくれました。

 

もっと日常的に患者と接するのが、看護師さんということになります。ほとんどの病院では、看護師さんの決まった担当というのはなくて、毎日、そして朝晩でt担当が変わりますので、たくさんの看護師さんのお世話になることになります。ですから、単に病状等についてだけでなく、もっとフランクに雑談ができるような関係を築くことによって、気持ちを軽くすることができます。

ちなみに、個人的経験からすると、早朝の起床時間前後が狙い目です。この時間帯は、夜勤の方の勤務時間がそろそろ終わるころで、少しほっとしていることが多く、ナースコールもあまり鳴りません。なので、けっこう長く雑談に付き合ってくれることが多いようです。

ただし、忙しそうにしておられる方には決して不要不急の話はしないこと。そして、セクハラ、パワハラがご法度なのは言うまでもありません。ナースセンターでは、目立つ患者についていろいろと情報交換や噂話が行われています。下手をすると、看護師さん全員を敵に回すことになりますので、ご注意を。

 

3 看護実習生との対話

これは必ずある、というわけではありませんが、病院と関係のある看護学校から、学生が実習でやってくることがあります。彼らは、2週間から3週間、ひとつの診療科で実地研修を受けながら、一人ずつ決まった患者について、身の回りの世話をする、ということになります。「そういう若い人とのコミュニケーションは嫌だ」という方に無理強いされることはありませんが、将来の優秀な看護師さんを育てるお手伝いと思って、引き受けられることをお勧めしたいです。彼らとも色々と硬軟織り交ぜた話ができて、楽しいですよ、

私には、その次の年から就職する予定だという女子学生がついてくれたのですが、毎日1~2時間雑談をして、とても楽しい時間を過ごしました。彼女の研修期間が終わった後、いつもの顔なじみの看護師さんに「いやあ、彼女は初々しくていいですよね。」と口を滑らせたら、「私、まだ2年目だから、彼女と3歳しか違わないんですけど」と返されてしまい、あわててフォローする羽目に陥りました。 汗

 

4 スマホ、携帯電話について

以前は、病院内で携帯電話を使うのはご法度だったと思いますが、今はそんなことはありません。精密な治療機器の置いてある一部の部屋以外なら、持ち込み、使用はOKだと思います。(OKと明記していない病院もありますが、黙認されることも多いようです)

ただし、音を鳴らす場合はイヤホンを付けること、そして通話は、他の患者さんの迷惑なるので、禁止されています。使用される場合は、くれぐれもマナーを守ってください。また、ほとんどの病院絵はWi-Fiが入っていませんのでご注意ください。

 

今日は思いつくままにだらだらと書いてしまいました。でも、「入院のしおり」とかにはこういうことはあんまり書かれていないんですよね。

 

私は、6月初旬から入院して、約2週間後にようやく落ち着いてきてからは、こうして比較的平穏かつ快適に日常生活を送ることができました。

次回、これに関連することをもう少し続けます。